017 アンナプルナ内院、ジョムソンへ(2010年秋)

2010.11.22:ジョムソン~ムクティナ-ト~ジョムソン

お別れの朝である。昨日まで一緒に歩いたポ-タ-のギャルゼン・シェルパはカトマンズに帰る。
朝一番のバスでベニまで行き、そこからカトマンズへのバスに乗り換えて明日の朝にはカトマンズに着くとのこと。バスの時間がはっきりわからないのでバス乗り場とロッジを何度も行ったり来たり、そのうちこちらの出発の時間がきたので、出発の準備をしているうちにバスは出発したようである。あっけないお別れになったが、夕べしっかりみんなで飲んだからいいかな。

ムクティナ-トへ行くジ-プは、街の中を北に20分くらい歩いたところに乗り場がある。朝方は風もなく暖かかったが、この頃になると少し風が出てきて寒くなってきた。乗り合いジ-プなので人数が揃わないと出発しない、30分くらい待ってやっと発車となった。初めは河原の中を走るがそのうち河原から左岸を走るようになる。カグベニの街を左下方に見えるようになると道は右の方へ上っていく。荒涼とした風景は続く、途中で降りる人もあり車内が少し空いてくるが乗り心地は決して良いとは言えない。ジャルコットをす過ぎるあたりから道は大きく曲がりくねって上っている、ほどなく終点のムクティナ-トに着く。

チベット仏教とヒンドゥ-教の聖地で寺院が山の中腹に建っている。ジ-プを降りて村の中を通りぬけて登っていく道端やロッジの前には機織りの昔ながらの機械が鎮座している。織物が盛んなようで色とりどりの織物がたくさん並んでいる。境内に入ると仏教の寺院を左手に見て、最奥にヒンドゥ-教の寺院が建っている。108の蛇口から聖水が出ている「水の壁」があり、水に打たれながら歩いている人の姿を見かける。インドからの人が多いようである。境内右端にある仏教寺院を回って境内を後にする。
露店を物色、アンモナイトのいいのを見つけたので購入、すかさず隣の露店の女性がアクセサリ-を薦めてきた。ついつい商品を手に持ってしまうと最後には押し切られて買わされてしまう。
村の中ほどにある食堂でお昼を食べる、ジャガイモの料理を食べたがとてもおいしかった。

ジ-プの乗り場は村のはずれにある。やはり人数が揃わないと走らないようで、人数が集まるまで待つことに。寒いので家の片隅に座り込んで待つことに。
満杯になったジ-プはムクテゥナ-トを後に荒涼とした道を下っていく。運転席の隣に乗り込み、移り行く車窓からの風景を撮りまくる。ジャルコットの城壁の風景、カグベニのきれいな家々、ムスタンに続く道は特に印象に残った。
カグベニを過ぎたあたりで地元の人がジ-プを止めて乗り込んできた。満杯はさらに満杯に。運転席に4人・・・ 器用に運転して無事ジョムソンに帰着。風が強い中を歩いてロッジに帰り着いた時にはすっかり体は冷え切っていた。

016 アンナプルナ内院、ジョムソンへ(2010年秋)

2010.11.21:ロッジタサンヴィレッジ~マルファ~ジョムソン

今日も昨日同様に、朝早くから屋上へ行ったり来たりで朝を迎える。同じように山頂部にろうそくの灯がともる。が昨日とはまた違った感動を覚える。今日はバスの時間が決まっているので慌しく撮影を切り上げ、慌しく朝食を済ませ、これまた慌しくパッキングを済ませロッジを後にする。

すっかり明るくなった道は太陽の光も差し込んで少し暖かい。民家の前を通り下の道路まで降りる。しばらく待つとバスがやってくる。その間ガ-サ方面へのバスは何台も通り過ぎていった。
バスは20人が乗れる位の大きさで少し空席があり座ることができた。乗り込むと同時に天井で頭を強打、座席に座るが今度は荷物棚で再び強打、そんな中車掌の係りなのか少年が笑いながら料金を徴収にきた。
楽しいバスの旅ができると思っていたが、実際は緊張の連続。腹筋に力を入れ座席の頭にしっかりとつかまっていなくてはならず、とても外の風景どころではない。それでもバス停で止まる時にはファインダ-を覗き込むことなくカメラを車外に向け無造作にシャッタ-をきる。

マルファに着く。長い時間だったのか短い時間だったのか、とりあえず緊張の時間から開放された。
バスは荷物とポ-タ-を乗せたまま砂塵を巻き上げジョムソンへ向かった。取り残されたサ-ダ-と二人、村の中へと歩き始める。マニ車がある小さな門をくぐって村の中へ、綺麗な石畳の道の傍の水路にはきれいな水が流れている。家々の外壁となる石は何かの塗料で白く塗られている。
時代をタイムスリップしたような感覚になり、なんともいえない心地よさを感じながら歩く。ここでも子供たちの笑顔は美しい。
サーダーは友達に出会ったらしく楽しく話し込んでいる。急ぐことはないので三人で茶店に入る。私はミルクティを頼むが彼らはロキシ-を・・・いやはやゆったりした時間である。ミルクティの温かさと共にますます心地よい気持ちにしたっていく。
村はずれにはマニ車がある門があり、ここを抜けると自動車が走る道と合流する。青空ではあるが風が冷たいヤッケを着込んで歩く。風景も荒涼とした景観に変わり岩と土ばかりで草木はまったく見えない。
今まで見続けてきたネパ-ルの印象とはまったく違う景観は違う国にきた感じである。道はほとんど平坦なので歩きやすい、途中でカリ・ガンダキの流れの近くまで道は迫ってきたがジョムソンに近づくと離れていく。この頃になると風が強くなり寒くなってくる。

ジョムソンの街に入ってくる。飛行場の滑走路に平行して街の家並みが細長く続いている。人影は少し少ない感じではあるが、何人かは家の前でたむろしている。ロッジには昼前に着く。概に荷物は部屋の中に到着していた。ロッジで昼食をすませ午後から街の南側にある博物館の見学に向かう。動植物に関する資料や薬草が展示してある河口慧海の紹介コ-ナ-も興味がある。ここから飛行場を挟んでニルギリが大きく聳えている。
強い風も夜には収まり夕食の頃には不思議と温かくなる。今日でポ-タ-のギャルゼンとはお別れである。2週間近く一緒に歩いてくれたことに感謝、労をねぎらって夕食を一緒に食べる。

015 アンナプルナ内院、ジョムソンへ(2010年秋)

2010.11.20:ロッジタサンビレッジ~ショ-ン湖~ロッジタサンビレッジ

夜中には星空となる。3時頃から星空の撮影を始める。が、満月とあって空は明るく思うように撮れない。ロッジの屋上が展望台となっているので部屋から行ったり来たりで朝を迎える。
月がダウラギリの山稜に沈むとしばらくは星空となり、やがて夜明けの時間となる。ダウラギリの山頂部が赤くなるのは明るくなってからしばらくしてからとなる。サ-ダ-いわく、ろうそくに灯がともるように日の出は始まると。まさにその言葉通り山頂部にぽつんとともった赤い灯はぐんぐんと大きくなり、山肌を赤く染めて降りてくる。
あまりにもの壮厳さにしばし見とれてしまう。朝方の冷気にふとわれに返り撮影を続ける。
サ-ダ-はお兄さんがプ-ンヒルにいると携帯電話で話している。ふいにサ-ダ-が携帯電話を手渡してきた。電話の向こうには聞き覚えの声が・・・日本からのツア-リ-ダ-のタカハシさん。プ-ンヒルもいい天気な様子である。昨日のお二人もきっと同じ感動の時を過ごしていることだろう。

ショ-ン湖へはロッジから南側へいったん下の道路まで下り、一つ谷を渡り林の中を登っていく。丁度ダウラギリに向かって登って行く感じ、途中には民家があったのか石垣の後が点在している。休息を含めて約1時間、湖に着く。
湖と言っても周囲は300mくらい、少し大きめな池と言った感じである。湖面に映るがダウラギリを、また方向を変えてニルギリを眺める。アンナプルナも容を変えて逆光に輝いている。

もう一つ湖があるとのことで、そちらに行ってみることに。ショ-ン湖から直接歩き始めるが、途中に大きな谷があり越えるのは難しいようで断念する。もと来た道を引き返し、アンナプルナが良く見えるところで昼食の弁当をひろげる。
今日も午後になると天気が悪くなる。ロッジの近くまで帰った頃にはすっかり雲ってしまった。
ロッジの手前を左の方へ歩くとナウリコット村に道は続いている。時間も早いので村の中を歩いて見ることに。
石畳の道の両側には石積みの家が連なって建っている。家の外壁となる石が白い塗料で塗られているのがとても美しい。子供もたくさん遊んでいる、笑顔はどこで出会っても美しい。遠慮しながら何度も何度もファイダ-を覗き込む。

太陽が隠れてしまうとやはり寒くなる。ロッジに帰り部屋に入るがやはり少し寒い。ベッドにもぐりこみ夕食までの時間を過ごす。

014 アンナプルナ内院、ジョムソンへ(2010年秋)

2010.11.19:タトパニ~ガ-サ~ラルジュン~ロッジタサンビレッジ

夜は星の撮影を試みる。夜になって晴れの天気になったようである。
少し早いけどゴラパニへ向かうお二人を見送り。ゆっくりでいいから一歩一歩前に足を出せばきっと目的地に着く・・・頑張りましょう、と。

こちらは今日から車での移動である。まずはタクシ-(軽乗用車)でガ-サまで移動。7:30amにロッジを後にする。少し歩いてタクシ-の待つ広場へ。最初は走りやすい道であったが段々と荒れた道となっていく。支流からの沢を通過するところでは石をどかしたり、荒れた坂道ではみんなで降りて車を押したりと、大変なドライブで何とかガ-サに着く。
タクシ-もここまでで、ここからはバスかチャタ-のジ-プでの移動となる。バスはお昼まで待たないとない、となればジ-プをチャ-タ-することにする。そのおかげでお昼には目的地に着くことができた。ロッジまでは道路からゆっくり歩いて1時間、ラルジュンの村を見下ろしながら歩く。ニルギリは逆光に輝いている。
この頃になると風が強く吹き始め寒さを感じるようになる。
「ロッジ・タサン・ヴィレッジ」 綺麗なロッジである、旅の後半は少しゆったりとした旅になりそうである。

013 アンナプルナ内院、ジョムソンへ(2010年秋)

2010.11.18:シ-カ~ガラ~ドゥルビンダ-ラ~フェディ~タトパニ

天気がいいと正面にダウラギリが見えるはずであったが、残念ながら曇の朝となった。
今日はタトパニまでの下りの道なので、急いで出発することもないのでゆっくりと準備をする。それでも8時にはロッジを後にする。点在する民家やロッジの間を通って下っていく。
途中から学校へ行く子供たちにたくさん出会う。このあたりはみかんが栽培されているよう。時々子供が買ってくれないかとみかんを差し出してくる。見てくれはよくないが味の方は結構おいしい。
ガラの村を過ぎると車が走れる広い道に出る、決していい道ではないがジ-プなら何とか走れるようである。ドゥルビンダ-ラで一休みする。ここまで下ってきた村々を一望することができる。
そしてこれから下っていく道も見下ろすことができる。はるか下の方にカリ・ガンダキの流れが見え、自動車道が流れに沿って上流へと続いている。
道は急坂となって山腹を一気に谷に向かって下っていく。民家が数軒あるだけで、時々子供の姿を見る。
急坂を下りきると広い道に出る。しばらく歩いて支流にかかる吊橋を渡る。そして少し上流に向かって歩き、カリ・ガンダキに架かるつり橋を渡る。渡ると自動車道に出る。ゆっくり歩いて約30分タトパニへ着く。
街の入り口にチェックポスト有り、しばらく歩くと道の下に温泉が見えてくる、いったん急な石段を登りロッジへ。
昼食を済ませ3人で温泉に行く。温泉は10m四方の浴槽に丁度適温のお湯がたっぷり。混浴になっているが水着を着用のこと。久しぶりのお風呂にゆっくりとつかり、上がった後は冷たいビールを・・・日本にいる時と変わらないような時間を過ごす。

日程を一日超過してしまったので、明日からは車を使って移動することに決めていたので、後はロッジの部屋でゆっくりと夕食まで過ごす。
夕食時、食堂に下りるとサ-ダ-が日本からの女性二人と話をしている、ジョムソンから今日車で下って来たとのこと。明日はゴラパニまでと、なかなか元気なお二人のようである。
食後にみんなで談笑を。旅先の感傷なのだろうか、旅をしている二人の言動は輝いてみえた。

012 アンナプルナ内院、ジョムソンへ(2010年秋)

2010.11.17:ゴレパニ~プ-ンヒル~ゴレパニ~チトレ~シ-カ

予定より早い時間にサ-ダ-が声をかけてきた。出発の準備はできていたので、すぐ階下へ降りる。
5時前にロッジを出発。ヘッドランプの明かりをたよりにサ-ダ-の後を歩く。ザックはサ-ダ-が背負ってくれるので空身で歩く。最初は寒かったがすぐに暖かくなってくる。道はヘッドランプの行列である。ロッジに泊まっているほとんどの人が上ってくるのであろう。
凄く綺麗な星空である。今までに見たことがないような星空に感動しながら歩く。山頂には思ったより早く着く。明るくなるまでにはまだまだ時間があるようで、しばらくすると急に寒くなってくる。サーダーが暖かい飲み物を買ってきてくれた。茶店が開いているようである。
こんなに早く着くとは思っていなかったので三脚は持ってきていない。手ごろなベンチを見つけ明るくなるまでバルブ撮影を試みる。

一日の始まりはいつ見ても感動である。ましてやヒマラヤの山の中。何日も歩いてやっと出会えるシ-ンである。やはり感動は大きい。陽がさすのはやはり高いところから、アンナプルナⅠの頂が赤く染まってきた。ダウラギリはと見るが雲が邪魔をしているのか変化なし。そして次はアンナプルナサウスがぐんぐん赤く染まってくる。ここから見るとアンナプルナよりサウスの方が大きく迫力ある山容を見せている。マチャプチャレはやはり赤くはならず、上空の雲がいつまでもいい形で漂っていた。
ダウラギリ方面はやっとグラージヒマ-ルが赤くなってきた・ダウラギリは残念ながら色づかないままであった。
同じ場所で心いくまで撮影、プーンヒルにもやっと陽がさしてきた。と同時に暖かさも一緒に差し込んできた。
この時間になるとたくさんの人も次の目的地があるのか次々と下っていく。山々がすっかり明るい日差しに変わる頃には何人かの人を残して誰もいなくなっていた。茶店の人も後片付けを始めている。展望台の周りを掃除したり、ごみを拾ったりと感心させられた。
私の方は急ぐ必要はないので最後の最後に下り始める。30年前の記憶を紐解くと、プ-ンヒルの中腹辺りで三脚を構えて一日中いたのと、山頂へは時間つぶしに上ってダウラギリがどーんと大きく見えて、あわててみんなを呼びに行った事くらい。

ロッジに帰りつくと、前庭でなにやら祭りの準備が始まっていた。遅い朝食を済ませ、パッキングも済ませる頃に祭りは始まったようである。ヒンドゥ-教の祭りで、家の安全、家族の健康を願ってのもので、泊まったロッジとその上にあるロッジが一緒におこなっているようである。二人の主人が主役で、よく似ているので兄弟のようである。
しばらく撮影をしながら見学するが、どうやら延々と続きそうなので出発することに。
最初は家々が点在する中の石段を下っていく。石段がなくなると広いしっかりした道が続いている。小一時間も歩くとチトレの村に。ロッジも点在している。見晴らしのいいロッジで昼食にする。
ここからも民家が点在する中を下って行く。この時間になると雲が湧いてきて山々は見えなくなった。ロッジも点在しているのでロケ-ションのいい場所をと思っているうちにシ-カまで下ってしまった。
チェックポストのとなりのロッジに宿泊を決め明日の朝に期待する。
夕食はロッジの台所で。舞台裏に入れてもらったようで楽しい時間を過ごす。この頃になると毎晩お酒を飲むようになり、今日もロキシ-を飲む。

011 アンナプルナ内院、ジョムソンへ(2010年秋)

2010.11.16:タダパニ~デオラリ~ゴレパニ

今日も天気悪し、山は見えず、たんたんと出発の準備をする。パッキングを済ませたダッフルバックをポ-タ-が部屋まで取りに来る。カメラを入れたザックを担いで出発、いつもの決まった行動パタ-ンである。今回のザックの重量は約10kg、旅も中盤になるとこの重さが肩にくい込んでくる。
          
何軒かあるロッジの中をぬけて森の中へ入っていく。他のロッジに宿泊していた日本人グル-プに出会う。久しぶりの日本語である。
道は森の中の石段を一気に下っていく。谷を渡ると決まったように急坂が待っている。最初はげんなりとした気持になっていたが、ここまでくると体が慣れてきたのか、苦にならなくなったのが不思議である。
森の中の上りは30分も登ると一軒のロッジに着く。ここで急坂の上りも終わり、道は山腹を巻くように谷の奥の方にゆっくりと上っている。沢沿いを歩くようになり、ロッジが点在しているバンタンティを通過、道は小さな流れを渡って右岸、左岸へとゆっくりと上っていく。谷も小さな流れになってくると再び急な道にになりほどなくデオラリのロッジが見えてくる。一軒あるロッジを過ぎて次のロッジで昼食を。たくさんの人である。

ここからは森の中をゆっくりと上っていく。森の中の木はほとんどシャクナゲの大木である。花の季節はきっと壮大な眺めなのであろう。森の中からダウラギリが見えてきた。少しの時間で雲に隠れてしまったが、新しい山に出会えたことが嬉しい。上りきった道はゆっくりと下っていく。しばらくすると森の中をぬけ見晴らしのいい場所に
出る、が雲で何も見えない。しばらくここで待つが、一瞬ニルキリが見えただけで、真っ白の世界をぼんやりと眺めていた。
体も冷えてきたので下ることに。しばらく歩くと再び森の中へ。今までのような大木ではないがほとんどがシャクナゲの木である。このあたり一体はシャクナゲの山なのであろう。
30分も下るとゴレパニの赤や緑の屋根が見えてきた。何軒かのロッジの間を抜けて今夜の宿に着く。
それにしても凄い数のロッジである、30年前の記憶に残るゴレパニの印象とは雲泥の差である。

010 アンナプルナ内院、ジョムソンへ(2010年秋)

2010.11.15:チャムロン~タウルン~タダパニ

朝は山が見えていたが雲が多く、思ったように撮れない。隣にやってきたフランス人が三脚を貸してもらえないかと言ってきた。ゆっくりとしゃべってくれる英語を何とか理解、語学に堪能でないのがひどく悔やまれる。日本では北海道、広島の宮島が良かった。息子は柔道をやっている。グル-プできたがみんなは先に帰国。一人でABCまで来た・・・何とか理解したが、やはり英語がしゃべれないのが悔しい。

ロッジからしばらくは石段を上り、道は村の中縫うように平坦になりコムロンに着く。ここでランドルンからの道を分けタダパニへ向かう。しばらくは平坦な道は一気に急坂を上り、ロッジが一軒ある場所に着く。「ヒルトップ」なるほど、確かに一番高いところである。
このあたりでは学校に行く子供たちにたくさん出会う。10時から授業が始まるそうである。どこから通っているのだろうか、多分一時間以上は歩かないと学校には着かないだろう。しかもこんな坂道を。
ここから道は急坂もあるが全体にゆっくりと下っていく。途中キュムヌへの道を分け、道は谷の奥の方へゆっくり下っていく。途中茶店でジュ-スを飲んだり、学校で子供たちの笑顔を撮ったりとゆったりとした時間を楽しむ。
そう、対岸に見え始めた急な道は見ないようにして。

谷には吊橋がかかっていた。ここを渡り道は一気に急坂になる。汗がどっと噴出してくる。半そでシャツになり苦しみもがき上っていく。苦しいが高度はぐんぐん稼げるので苦しいわりには歩いていると言う実感が湧いてくるのは不思議である。
上りきると大きなロッジがあり、ここで昼食を。ゴラパニあたりからのロバの一隊が荷物を降ろしていた、さすがにここからの急坂は無理なようである。

ここからは森の中を歩き、1時間も歩くとタダパニのロッジの屋根が見えてきた。ガスも湧いてきてここまで上ってくると一気に寒くなる。山は見えないしロッジに着くとやることもないのでベットで横になって夕食を待つ。
汗で濡れてしまった衣類が乾かないのに閉口する。

009 アンナプルナ内院、ジョムソンへ(2010年秋)

2010.11.14:シヌワ~チャムロン

昨日は久しぶりに暖かいシャワ-を使うことができたので、夜はゆっくり休むことができた。
今日は対岸に見えるチャムロンまでなのでゆっくりと出発の準備を。谷の奥にマチャプチャレを見ることができるが、雲が多くあまりいい天気ではなさそうである。

今日も5人の変則チ-ムは元気にロッジを後に。このあたりは民家が点在していて、畑にはキャベツ、ジャガイモがたくさん植えてある。道は民家の前を通ったりしてゆっくりと下っていく。谷まで下るとチャムロンまでの石段の上りが待っている。
一気に汗が噴出してきて、ゆっくりゆっくりの歩みとなり、いつものごとく最後尾を歩く。それでも撮影をしながら上ることによって苦しさはあまり感じない。思ったより早い時間にチャムロンに帰り着く。
行くときに泊まったロッジでティ-タイムを。ホ-ランドからの彼女たちとはここでお別れ。しばしの談笑を楽しむ。
日本語 →(サ-ダ-)→ ネパ-ル語 →(ポ-タ-)→ 英語 → 彼女たち・・・てな具合で、返事はその逆で何とか意味が解釈できるみたいで、へんてこりんな会話を楽しむ。
彼女たちは今日のうちにポカラまで帰りたいとのことなので、あまりゆっくりはできないない様で、最後にみんなで写真を撮ってお別れすることに。
石段を上っていく彼女たちを見えなくなるまで見送る、出会いがあれば別れが・・・。当たり前のことではあるが今回の旅でこの後なんども見送りのシーンに出会うことに。
         
今日は休養日にあて後はゆっくりする。みやげ物を物色したりと昼までは時間をつぶすが、昼からは部屋で横になって休む。サ-ダ-とポ-タ-は近くに知り合いがあるのか夕方まで姿が見えなかった。

008 アンナプルナ内院、ジョムソンへ(2010年秋)

2010.11.13:マチャプチャレBC~デオラリ~ヒマラヤホテル~ドヴァン~バンブ-

少し体調が悪く昨日は早くベットに入る。朝方にはいつもの体調に戻り一安心。
部屋を出ると山が丁度赤くなり始めていた。あわててカメラを取りに部屋へ、同室の彼女たちに声をかけ、外に
とってかえす。ここからはアンナプルナは見えずらい。その代わりサウスの方はここぞとばかり赤くなっている。
今日は天気が悪いみたいですぐに雲が湧いてきて早々と山を隠してしまった。

朝方は結構寒かったのでしっかり着込んでロッジを後にする。今日もへんてこりんチームはサ-ダ-の「レッツゴ-」の掛け声で元気に下っていく。マチャプチャレが少しは見えていたがしばらくするとこれも見えなくなった。
モディ・コ-ラの流れを左手に見ながら下っていく。デオラリを過ぎヒンクあたりで雨が・・・ロッジの軒下で雨具を着込む。ヒマラヤホテルではかなり強くなってきたのでロッジの中でしばらく休む。
ドヴァンまで下り昼食を、雨は小降りになったが止む気配もなく降り続けている。

森の中の歩き辛い道を慎重に歩き、バンブ-、クルディカルと下っていく。天気が悪いせいもあって森の中は夕方に近い暗さである。シヌワまでに急な上りがあり、ここを上りきって道はゆっくりと下っていく。
シヌワでティ-タイム、サ-ダ-の知り合いのロッジではあるが満室のようである。ゆっくり休んでここから20分ぐらい降りたところにあるロッジに部屋がとれた様である。雨は夕刻まで降り続けていた。

007 アンナプルナ内院、ジョムソンへ(2010年秋)

2010.11.12:マチャプチャレBC~アンナプルナBC~マチャプチャレBC

やっと今回の第一の目的地にたどり着ける日である。残念ながら曇の朝となる。そして寒い。予定ではアンナプルナBCに泊まる予定であったが、ロッジは満杯との情報なので、ここマチャプチャレBCからの往復に変更して、少し早く出発。ザックはサ-ダ-が背負ってくれるのでカメラだけ持って歩く、ポ-ランド人の二人を含めたへんてこりんなパ-ティになってしまった。
道はゆっくりと上っているので、気分的に楽である。晴れ行く山々を眺めながら歩く、赤焼けの時間はとうに過ぎてしまったのが残念であるが、雲はぐんぐん晴れ上がりABCに着く頃には、すべての山が姿を現した。
         
あまりの寒さにたまらずロッジの中に入りお茶を飲む。一息ついたところでロッジの裏のあるビュ-ポイントに移動し、心行くまで撮影を楽しむ。まずはワイドですべての山々を納める、なんと言っても360度の展望である。ぐるりと回って、また回ってといつまでも回り続けられそうである。次はロングで各ピ-クをじっくりと収めていく。
一通り撮り終えると、光の状態が変わっているのでまた同じようなパタ-ンで撮影を続行。
ABCにも陽が差し込んでくるとぐっと暖かくなる。場所を変えながら撮影を続けロッジへと帰り着く。遅くなったが朝食を。
この頃になると早くも雲が流れてきた。山々は時間と共に見えなくなってきた。朝食後もロッジの裏の池で撮影を楽しみABCを後にする。

マチャプチャレBCには早い時間に帰り着く。少し体調が思わしくないのでベットで休む。残念ながら夕刻まで山々は姿を現さなかった。

006 アンナプルナ内院、ジョムソンへ(2010年秋)

2010.11.11:ヒマラヤホテル~デオラリ~マチャプチャレBC

昨日の雨は止んでいる。昨日は疲れきって食欲もあまりないままにベットに入った。朝になって何とか疲れは取れたみたいで体調に異常はなく歩けそうである。
濡れてしまった衣類は乾かないまま着込んでいるので寒さを感じながら歩く、道はゆっくりと上っていく。デオラリあたりで太陽の陽が谷に差し込んできて少し暖かくなってくる。朝から雲が多く、なかなか山は見えにくい。
前後してたくさんの人に出会うが、ほとんどの人が追い越して行った。デオラリからは高度も上がってきたこともあってゆっくりとしか歩くことができない。
マチャプチャレBCのロッジが見えてくる頃にはガスも流れ始めぐっと寒くなる。ハイシ-ズンとあってロッジはやはり満杯状態、今日も相部屋となる。
チョムロンから前後して歩いていたホ-ランドからの女性2人と、ポ-タ-とサ-ダ-はすっかり仲良くなっていた。(結果、5日間も行動を共にすることになった)

005 アンナプルナ内院、ジョムソンへ(2010年秋)

2010.11.10:チャムロン~シヌワ~バンブ-~トヴァン~ヒマラヤホテル

夜中には星空になっていた。ロッジの少し離れたところで朝焼けを待つ。まずはアンナプルナサウスの山頂部から赤くなる。いつ見ても感動のひと時である。赤やけはぐんぐん下の方へ下がってくる。そのうちにヒウンチュリも赤くなる。マチャプチャレは位置が悪く右の側面が少し赤くなるくらいである。
山全体に陽があたるとあたりもすっかり明るくなる。しばらくしてロッジにも陽がさし始め、暖かくなる。
撮影を切り上げ朝食を。そして出発の準備を慌しく済ませロッジを後にする。

チャムロンの村の中から石段の道をぐんぐん下っていく。帰りには再び上らなくてはならない石段。帰りのことを考えながら下っていく。それにしても、よくもこんな石段を作ったものだと感心させられる。石段を下りきって、小さな橋を渡り対岸へ、ここから再び上り返しである。家々が点在する中をゆっくりゆっくり上っていく。農家があるのはここら辺りまでで、この斜面を上りきると後はロッジがあるだけである。
シヌワで早い昼食となる。着いた時には山が見えていたが、休んでいる間に雲が広がってきて山々は見えなくなってしまった。

シヌワから道はすぐ森の中に入る。雲ってきたこともあり、森の中はすっかり暗くなり夕方が迫っている感じである。
しばらくは平坦な道であったが、いきなり急な下りの道となる。確かに上るべくはずなのに、なぜ下っているのかといつもながらに疑問に思う。下りに下った道はゆっくりと再び上っていく。バンブーに2:00pm前に着く。ここから1時間でドヴァンに。ここでとうとう雨が降り始めた。しかたなく雨具を取り出す。トレッカ-が多くロッジは満杯ではとの情報があったが、がんばって歩くことに。5:00pm前にやっとヒマラヤホテルに着く。先行してくれたポ-タ-のおかげで、相部屋ではあるがベッドは確保してあった。

004 アンナプルナ内院、ジョムソンへ(2010年秋)

2010.11.9:ガンドルン~コムロン~キュムス~タウルン~チョムロン

村の中をゆっくり下りすぐ森の中を歩く。道はゆっくりとした上りの道となる。今日もたくさんの人に出会う。
森が少し開けたあたりでロバの商隊に出会う。今日の宿泊地のチョムロンまで荷物を運ぶようである。
コムロンに着く。峠になっていてロッジも何軒かある。ここからキュムス・コ-ラまで一気に下り対岸に渡り、道は再び一気に上っている。ここよりは高いところまで道は上っているので、登り返しはかなりきつそうである。
ゆっくり休んでから出発。道はかなりの急坂でぐんぐん下っている。森の中なので山はほとんど見えないが、ほぼ下りきったあたりで、雲の切れ間からマチャプチャレを見ることができた。沢の底には小さな簡単な橋があり、ここを渡り少し行くとロッジが一軒ある。キュムスである。少し早いがここで昼食を食べる。

コムロンから見た上りの道にさしかかる。急坂である。とにかく急である。食後とあって、とにかく苦しい。道はすぐ森の中に入っていく。がけ崩れの上を通過してしばらくで急坂は終わる。道は今度は下りとなり、かなりの急坂で下っていく。下りきった道は今度は山腹を巻くようにゆっくりと上っていく。ここらあたりになると田んぼはなくなり、畑がやはり段々となり山腹一面に広がっている。点在している家が多くなるあたりがタウルン。モディ・コ-ラからの道が合流している。石畳のしっかりした道をゆっくり下っていくとほどなくチョムロンに着く。

003 アンナプルナ内院、ジョムソンへ(2010年秋)

2010.11.8:シャウリバザ-ル~キムチェ~ガンドルン

晴天の朝となる。マチャプチャレが手前の山並みの上に山頂部をちょこんとのぞかせている。
ロッジの2階から朝焼けを狙うが少ししか焼けず期待外れとなる。
思ったより暖かく、歩き出してすぐに半そで1枚となる。谷の底なので太陽の陽は届かない中、しっかりとした石畳の道を進む。すぐに急坂となり、ゆっくりゆっくりと歩く。茶店も30分も歩くとあるので休みながら登っていく。山腹を回りこんだあたりから白い山が見えてくる。最初にヒウンチュリが姿を現し、そして左手にアンナプルナサウスが大きく現れてくる。このあたりまで来るとほとんどの田んぼの収穫は終わっている。小さい頃の田舎の風景を思い出させる。
行き交う人も多くトレッキングの人にもたくさん出会う。キムチェを過ぎるあたりから道は緩やかになってくる。
山腹を巻いていくように道はついている。振り返ると美しい棚田が広がっている。ガンドルンが近づくとまた急な道となり苦しい登りとなる。家も多くなりほどなく今日のロッジに着く、11:30am。

002 アンナプルナ内院、ジョムソンへ(2010年秋)

2010.11.7:カトマンズ~ポカラ~ナヤプル~シャウリバザ-ル

7:00amに朝食をと食堂に下りる。お茶は早々と持ってきたが、朝食はなかなか出てこない。ボ-イを捕まえてやっと朝食にありつけた。しっかり時間をロスされて、あわてて出発の準備を済ませ、8:00am前にホテルを出る。空港まで20分。慌しく搭乗の手続きを済ませ出発ロビーの中へ。
手荷物の検査も結構厳しく、ザックの中まで手を突っ込んで調べている。
珍しく9:00amの定刻に搭乗アナウンスがあり、搭乗口からバスで飛行機まで移動、機内へ。機内は朝の太陽の光が差し込んで暑いくらいである。運良く右側の席に座ることができ、カメラの準備をして離陸を待つ。
カトマンズを飛び立つとすぐに白い山々が見え始める。最初に見えるのはランタンリルン、そして次にガネッシュヒマ-ル、次はマナスル、そしてポカラに近づくとアンナプルナの山群が次々に目に飛び込んでくる。最後にマチャプチャレの特徴のあるピラミッドの山容が見えると、機体は高度を降下を始め、程なくポカラ空港に着陸。 で、ここでトラブル発生、前のタイヤがパンク、飛行場の隅っこで立ち往生。ここで機体の外に出て、迎えの車が来るのをしばらく待つ。荷物は人力で運ぶようなので空港でしばらく待ち、やっと空港の外に出る。ここでトレッキング会社のポカラのスタッフの出迎えを受け、タクシ-で会社の事務所に移動。空港から5分もかからないところに事務所はあった。

ここから車で移動することになる。しばらくお茶を飲んだりして待つことに。ここからポ-ターが同行。名前はギャルゼン・シェルパ、まだ若い青年である。ペンバのサ-ダ-友達の弟とのこと。日本語は話せないが、英語はぺらぺらである。
お茶を飲んでのんびりしているが一向に出発の様子が伺えない。そのうち庭にある大きな木の下に、事務所の隣家の人たちがなにやら祭りの準備を始めた。「ティハ-ル」と言ってヒンズ-教の祭りと言うことで、この祭りが一段落しないと出発できそうもなく、ここで早々と昼食を済ませることになる。
食事を済ませしばらくすると、祭りに招かれる様子で、サ-ダ-を含めみんなのご馳走が用意され、その前に座り、祭りの儀式なのか額に何色もの顔料を塗ってもらい、花輪を首にかけてもらう。
ご馳走は昼食の後なのでご遠慮して、ビ-ルを少々とリンゴをいただいて、いよいよ出発である、
ここで愛媛からの方とは別れ、一人になる。軽自動車のタクシ-に運転手を含め5人が乗り込む・・・が
タクシ-の運転手は祭りで酔っ払ってしまったので、ポカラのスタッフの運転でナヤプルをめざす。

舗装された道は広く気持のいいドライブとなる。途中何度も子供の集団に車を止められお金をせびられる。祭りなので多めにみてのことのようである。約2時間のドライブでナヤプルに2:30pmに着く。ここからトレッキングのスタートである。久しぶりの歩きとなる。ザックの中は必要な物だけにしているが、カメラの重さは仕方がなく、今回も10Kg近い重さになってしまった。しばらく歩いて最初のチェックポスト、ここを過ぎて橋を渡り対岸の右岸に渡り、右手のモディ・コ-ラの流れを見ながら歩く。道はほとんど平坦で広く歩きやすい。茶店も多く点在していて、歩いている人も多く見られる。収穫の終わった田んぼもあるが、まだ穂をつけた稲が色づいてまだたっている田んぼもたくさんある。
サ-ダ-は友達に出会ったらしくしばらく談笑を。ポ-タ-と二人で先を歩く。時々道端に座り込み休む。
若いお父さんとお母さん、そして5、6歳くらいの子供が私たちの前を過ぎていった。私たちがこれから向かう方へゆっくりゆっくりと歩いて行く。日本での慌しく時間に追われる日々がふと頭に浮かんできた。目の前の光景と見比べると、物質文明の中で生活するものとっての時間のスピ-ド消費がむなしく思えてきた。目の前の親子に流れるゆったりとした時間の贅沢さがたまらなくうらやましく思えてきた。

ほどなくサ-ダ-も追いついてきた。約2時間の歩きで今日のキャンプ地のシャウリバザ-ルに着く。時間も5:00pm近くとあって少し暗くなり始めていた。綺麗な村である。祭りとあって夜になると子供たちが集まって歌ったり踊ったりと、遅くまで遊んでいた。

001 アンナプルナ内院、ジョムソンへ(2010年秋)

2010.11.6:関空~バンコク~カトマンズ~タメル

関空を0:30amに出発、自宅をゆっくり出ても充分間に合う時間ではあるが、先に送った荷物を受け取る9:00pmまで、たっぷりの時間があるので空港内をぶらぶら。
搭乗手続きが10:00pmにスタ-ト。機内荷物を預けるに当たって、手荷物は7kg、機内は25kg・・・     えっ!・・・あわててパッキングのやり直し。なんたって手荷物は15kg近くになっていたもんで。
一汗かいて一路バンコクへ。
まだ暗いバンコクに5:00amに無事に到着。乗り継ぎの手続きを済ませ搭乗口に移動。 えっ、まだ歩くのと言うくらい移動。ざっと4kmくらいは歩いた感じ。・・・少し大袈裟かな。
10:30am、定刻にバンコクを離陸、一路カトマンズへ。

ネパ-ル国内に入ると、右手に白い山々がみえはじめた。最初に見えるでっかい山はカンチェンジュッガ、すぐとなりにジャヌ-の特徴ある山容もはっきりと確認できる。
そして、そして、マカル-、エベレストがド-ンと見えてきました。手元にあるカメラは出発前に購入した「G12」のみ。まだ取り扱いもままならぬ状態で、はなばなしくデューである。
エベレストの位置が後方に変わるころに、機体は降下を始めカトマンズの街並みが広がってきた。ここで機体は右に大きく旋回、反対の座席の人達にもヒマラヤの山並みに歓声が上がる。これってサービスなの?
ほどなく無事にカトマンズに着陸。暑い・・・夏に逆戻りの感じである。入国手続きを済ませ、荷物を受け取り空港の外に。なんと空港にはサ-ダ-のペンバ・シェルパが迎えに来てくれていた。久しぶりの再会。元気そうである。今回も一緒に歩いてくれるとのこと、楽しみである。
専用車でホテルのあるタメルに移動。車窓から見るカトマンズの街の人と車の多さは相変わらずである。
ホテルで明日からの予定を聞き、ペンバとはここで別れる。明日の途中までご一緒の愛媛からの方と、タメルの街の中をぶらぶら。夕食も済ませてホテルに帰り荷物の整理を・・・いつものことではあるがこれが結構大変。トレッキングに必要な物をダッフルバックにつめるが思うように入りきらない。
仕方なく羽毛服は外して何とか落ち着いた。明日の朝は早いのでシャワ-を浴びて早々とベットに入る。

014 ランタン〜ゴサインクンドの旅 (2010.4.13~5.4)

2010.4.27  チソパニ~ムルカルカ~スンダリジャル~カトマンズ

とうとう最終日になった。日の出は見ることができるが、今日も霞が強い。
お昼にはスンダリジャルに着いてしまう距離なのでゆっくりと出発。ホテルを出るとすぐ軍隊のチェックポストがある。軍隊の土地の中を通るのでチケットの購入が必要。
道はゆっくりと山の中を登っていく。小さい木立なので見晴らしはいい。霞が強くはっきりとは見えないがゴサインクンドまでの道を確認することができる。よく歩いたものである。三日間の道程を振り返眺める。
途中、軍人が薪を伐採しているの出会うが、後はほとんど人に会うこともなく歩く。
ひと山越えるかたちで道はゆっくりと下りにさしかかる。道端に白いバラの花が綺麗に咲いていたりと、すっかり里の風景になってきた。木立がなくなると家々の屋根が見え始める、
と同時にカトマンズの街並みも見えてくる。畑の中を歩いてほどなくムルカルカの村に着く。
村の中の急坂をぐんぐん下って行く。村の風景は自分が子供の頃の風景にそっくりで、タイムスリップしたかのごとく村の中を歩く。
村を下りきった頃ロッジが点在してくる。街まで降りるとにぎやかなので今日はここで泊まることになる。早速ビ-ルで乾杯。サ-ダ-のペンバそしてポ-タ-のクマルさん、お疲れ様。

昼食を食べて部屋に入りシャワ-を浴びてゆっくりとする。外はかなり暑くなっているが部屋の中は風は入り心地よい。

3:00pm頃になってサ-ダ-のペンバが部屋に来て「明日、バンダがある」と会社から連絡があり、今日のうちにカトマンズまで帰るようにとのことである。
「えっ、そうなの?」「じゃあ、そうしましょう」となって慌しく、すっかりひろげてしまった荷物を急いでパッキングする。意外な展開でカトマンズに予定より早く帰ることになった。

ロッジからすぐカトマンズの水道の水源地に着く。もうここまでくると普通にたくさんの人が歩いている。カトマンズの街は暑いので、みんな涼みに来ているとのことであった。
スンダリジャルの街には30分も歩くと着いてしまった。再び人と車の雑踏の中に戻ってきた。
しばらく待ってペンバの会社の車が迎えに来て、カトマンズのホテルまで送ってもらう。
5:00pm、ホテルに着く。慌しい最後となって「ランタン〜ゴサインクンドの旅」は終わった。
サーダーのペンバ、ポ-タ-のクマルさん、ありがとう! 
  ※「バンダ」 マウイ族による暴動、ストライキ。(車の通行が止まったり、商店が閉まる)

013 ランタン〜ゴサインクンドの旅 (2010.4.13~5.4)

2010.4.26  クトゥムサン~グル・パンジャン~チプリン~パティ・パンジャン~チソパニ

やっと寒さから開放されてゆっくり休むことができた。日の出を見ることが出来たが、霞が強く、印象的なものにはならない。ガウリサンカ-ルの山並みが見えていたが、太陽が上ってしばらくすると霞の中に隠れてしまった。
ロッジの隣にチェックポストがあるが中には誰もいない。村の中を歩いて行くと村人と談笑しているポリスに出会い、そこでチェックを受ける。
ランタン谷からの後半はほとんどトレッカ-に出会うことがなかった。一日に10人出会ったろうか。日によっては半日の間、誰にも出会わなかった日もあった。

村をぬけ尾根道はぐんぐん下っていく。途中から行く手に山並みが見え、そこに道が延々とついているのが見える。サ-ダ-に「あそこを歩くのか」と尋ねるが「たぶん」との返事。いやはや今日も大変な一日になりそうである。いったん下った道はマギンゴ-トの村の中をゆっくり登っていく。暑さは日本の夏山なみ。シャツ一枚になって歩くが汗がどんどん噴出してくる。シャツの背中の部分やザックの肩の辺りは汗が乾いて白くなっている。
家もたくさん見るようになり、子供たちの歓声が聞こえてくる。お昼は見晴らしの良い丘の上にあるロッジで食べる。人のよさそうなロッジのおじさんにお湯をもらい日本から持ってきた乾燥ご飯を食べる。体調が悪いときやお腹の調子がかんばしくない時には重宝にしている。

午後は山腹をトラバ-スするような道から、段々畑の中の急坂を下っていく。かなりの距離を一気に下っている道で、逆に歩くとなるとちょっと考えてしまうようなところであった。チプリンに着く。ロッジが点在していて、村人もたくさん見かける。建設中の家があり、たくさんの人で壁となる石を積み上げていた。
この村まで重機で作った道がついている。ここからはこの道を歩いて下っていく。いずれは車が楽に走れる道になるのだろう。
パティ・バンジャンの村が見えてきた。学校があり子供たちの歓声が聞こえてきた。村の中をぬけてゆっくりとした上りをもうひとがんばり。次の村がロケ-ションがいいとのことなので頑張ることに。
上り坂をぬけると広い道に出る。車が走れるような綺麗な道である。実際にはバイクがたくさん走っていた。チソパニは村と言うよりは、ちょっとしたホテルが建ち並ぶ避暑地の感じがしている。
その中の一つのホテルに泊まる。部屋は3階で眺めが綺麗である、が今の時間は雲が多くなって遠くは見えない。手すりには近寄らないでとホテルの主人が言う、怪しげなテラスで今回初めてビ-ルを飲む。今日の長丁場で乾ききった体に、冷えていないビ-ルであったがとてもおいしかった。
もちろんペンバもクマルさんもおいしそうに飲んでいた。

012 ランタン〜ゴサインクンドの旅 (2010.4.13~5.4)

2010.4.25   ゴプラ~タレパティ~マギンゴ-ト~クトゥムサン

標高がまだ高いからか夜はかなり寒かった。ロッジでは、今回初めて日本人のパ-ティと一緒になった。    出発は私の方が早かったので、以後カトマンズまで一緒になることはなかった。
ここからの道はいったん谷底まで急な道を下り、そこからゆっくりとタレパティに向かって登っていく。今日もシャクナゲの中を歩く。特にタレパティの少し手前のあたりは斜面全体が満開となっていて、ピンクの色に山腹が彩られている。
草原状の丘に登り着くとタレパティの村。ロッジが点在している。ここからの道は尾根の上を歩くようになり、右側も左側も段々畑を見ながら歩く。振り返ると昨日下ってきた道のはるか彼方にラウルビナヤク・パスが見える。相変わらずシャクナゲの花は満開である。このあたりにくると白の花が多くなる。木の背丈も高くなり中には巨木になったものもあり、しばし見上げてしまう。まれにではあるが赤の鮮やかな花も見られ、目を楽しませてくれる。
マギン・ゴ-トには11:40am着、ここで昼食。綺麗なロッジの前でゆっくり休む。

平坦地をしばらく歩き、ゆっくりと登り峠に着く。ここにもロッジが1軒建っている。このあたりの山腹には大木のシャクナゲがたくさん目につく。峠からは急な下りとなり、石も多くなり歩き辛くなる。いつしか緑も多くなりシャクナゲの花も見えなくなってきた。それにしても一日のほとんどを、シャクナゲの花を見ながら歩いたことになった。これでは夢にまで出てきそうである。
民家が現れはじめるとほどなくクトゥムサンに着く。