052 マナスル周回の旅(2012年春)

2012.4.30 ラルキャフェディ~ラルキャ・ラ~ビムタン

危惧はしていたが、やはり夜は息苦しくて眠れない。酸素を2時間吸うが効果はあまりない。サムドーでもう1泊していればと・・・もう遅い。仕方なく寝ないで深呼吸をしながら朝を待つ。
ダイヤモックスを飲んでいるのでトイレが近い、外に出るたびに雪の量が増えている。大丈夫かな~と心配になる。
一晩中降り続いた雪は朝方になってもやまず、外はさらに積雪が増えている。

3:00am、ペンバが部屋にやってくる。やる気満々の顔である。こちらもその気になり準備を始める。
朝食は味噌汁のみ、昨晩から食欲は無し、昼食用に乾燥米にお湯を入れて準備、お湯は1.5l、スパッツにオ-バ-ズボン、完全に雪仕様である。
出発時はまだ雪がちらついている。ヘッドランプを着けて他のパーティよりは一足早く歩き始める。
先行したクマルさんのトレ-スを忠実に踏みしめながら歩く。ヘッドランプが必要なくなる頃になってカメラを取り出す。この頃になると高い頂に朝陽が差し込んできた。

ラルキャサウス。P29方面の山が見えている。積雪は30cmといったところ、吹き溜まりは1mはありそう。
平坦な道が続き、ラルキャサウスの右奥に聳える特異な容の山が見える。

遠くにカルカが見えてきた。カルカに到着、ここからパスまでたっぷり1時間。登ってきた谷を振り返る。

到着! ラルキャ・ラ(5135m)。

猛暑のアルガ-トバザ-ルを歩き始めたのが4月19日。12日目にしてやっと目的のラルキャ・ラ(5135m)に着く
ことが出来た。体調を崩したり、高度障害で寝れない昨夜と大変なトレッキングとなった。その分峠に着いたときの感動はひとしおである。声をかけてくれるペンバと抱き合いさらに感動をかみ締める。

この頃になると雪が少し降り始める。急速に悪天候になる訳ではなくしばらくすると青空が見えたりと、峠では寒さをあまり感じないでいることが出来た。しかしこれから今日のキャンプ地のビムタン(3750m)までは1400m近い下りが待っている。あまりゆっくりも出来ず、皆さんに記帳してもらったカタを結んで、撮影もそこそこに先行したポ-タ-の後を追うことに。