036 カンチェンジュンガへ(2011年春)

2011.5.3 グンサ~シェレレ 

昨日の雨がうそのようないい天気の朝になった。
いったん下りモ-ドになった体を再び上りモ-ドに。しかも900mもの標高を一気に上がらなくてはならない。
高度順応は大丈夫とはいっても、気持ちの上でも厳しいものがある。かなり気を引き締めてかからないと。
いったん村はずれまで下って、小さな発電所の横を通って登りが始まる。発電所の送水管沿いに登り、いったん平坦な場所に出る。送水管の取水口があり、そこから上は立派な水路ができている。少し歩いて小さな橋を渡り、かなり広い草地に出る。ここを横切って森の中へ。ここから急坂の始まりである。最初はシャクナゲの花の中を歩いていたが、急坂にあえぎ始めると気持は一気に萎えてくる。最初は汗が流れていたが、森の中のひんやりとした空気で寒くなってきた。
急坂を登りきり尾根の上に出る。尾根の反対側はすでにガスが流れていて何も見えない。が、これが良かったのか先が見えない状態で歩くので上りがあまり苦にならない。下る時に見るとかなりの勾配で道は続いていた。
昼食は道が平坦になったところで食べる。今日もおにぎり弁当、おいしくいただく。この頃になると体調もほとんど回復してきていた。
さてさて、このあたりから道は平坦になるとサ-ダ-が言うのだが、一向に上りが続いている。いい加減に疲れてきた頃カルカの屋根が見えてきた。大きな岩の歩き辛い道であるが、最後の大きな岩を乗り越えるとカルカの前に出た。小さな流れがあり絶好のテントサイトである。水があると不思議と落ち着いてくる。
この日も午後からは小雪がぱらついて夕刻まで続いていた。