034 カンチェンジュンガへ(2011年春)

2011.5.11 カンバチェンからグンサ

登りで見れなかったジャヌ-が見れるのが楽しみである。早くからテントを出る。
シルエットで見えていた山々が明るくなるにしたがって、だんだんと山肌の起伏がはっきりと見えてくる。ジャヌ-がよりよく見える場所で三脚を構えて朝焼けを待つ。が、しかし、である。ガスで何も見えなくなってしまった。がっかり。こうなれば朝の寒さがこたえてくる。仕方なくいったんテントに引き上げる。
テントのまわりではヤクが草を食べている、そういえば夜中も首に下がっているカ-ベルの音がカランカランと鳴っていた。テントの中でしばらく休む。

少し明るくなった頃再びテントを出る。今度は大丈夫、ガスは晴れ上がっている。 朝一番の赤焼けはないものの、すっかり明るくなった山々は白く輝いていた。
カルカの家族はもう一晩泊まってから下山とのこと、ここでお別れである。6日間もお世話になった家族である。
出発してすぐにジャヌ-が大きく見える場所にさしかかる。北壁の全容を氷河越に見ることができる。
これから先はガレ場の悪路。一気に下っているが気が抜けない場所である。ガレ場が終わる辺りでジャヌ-がやっと手前の山で見えなくなった。この間ずっとジャヌ-を見ながら歩くことができた。
道は森の中へ、そして橋を渡り対岸へ。橋の手前でヤクの群れに出会う。子供のヤクもいて親子で一緒にいる姿はほほえましい。
橋を渡ってからは河原を歩いたり森の中を歩いたりと、小さなアップダウンを繰り返しながら下っていく。
登るときは蕾だったシャクナゲが花開いている。大木でないので迫力には欠けるがやはり綺麗な花である、ついついファインダ-をのぞいてしまう。
グンサの村が見えてきた、今日はたっぷりお昼まで時間がかかってしまった。下りとはいえ、疲れてしまった。